アカイイトアオイシロを理解する為のお勧めの本

基礎的な知識があれば更にゲームが面白くなりますよ

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2013年8月24日 当コンテンツでご紹介させて頂いており、また当方が民俗学や古代史に興味を持つきっかけになりました民俗学者、谷川健一先生がお亡くなりになられました。
謹んで哀悼の意を表します。

マークの基準(個人的な主観によるものなので、参考程度にしてください)
☆……個人的かなりお勧め。
若葉……初心者にもわかりやすい
UP……記紀ぐらいは読んだ事がある方、理解している方向け。

◆ 2016年10月9日 アカイイトの項目に『風土記 現代語訳付(上・下)』 角川ソフィア文庫を追加。

・アカイイト・アオイシロ共通

(1)『口語訳 古事記 [完全版]』 訳・注釈 三浦佑介 文藝春秋社 ☆ 若葉
(2)『そうだったのか! 古事記』 睦月影郎 文庫ぎんが堂 若葉
(3)『新版 古事記 現代語訳付き』 中村啓信 角川ソフィア文庫 ☆
(4)『日本書記 (上)』 全現代語訳 宇治谷孟
(5)『妖怪と怨霊の日本史』田中聡 集英社新書☆
(6)『日本「鬼」総覧』 歴史読本特別増刊 UP
(7)『鬼の研究』 馬場あき子 ちくま書房
(8)『まつろわぬものの時空 酒呑童子絵巻を読む』美濃部重克・美濃部智子 三弥井書店
(9)『上代説話辞典』 大久間喜一郎・乾克己 編 雄山閣 ☆UP
(10)『謎の古代豪族 葛城氏』 平林章二 祥伝社新書UP
(11)『日本神話』[日本文学研究資料叢書] 日本文学研究資料刊行会 有精堂 UP

アカイイトとアオイシロを理解するには記紀を読むのが基本中の基本です。アカイイトは崇神紀、雄略紀、アオイシロも崇神紀、景行紀等の内容も含まれるため、神話の部分だけ読んでも理解は不充分です。また、『古事記』と『日本書紀』のどちらか片方だけ読むのではなく、同じ伝承でも記紀で比較してみましょう。その後、『風土記』など記紀周辺の書に視野を広げていくといいでしょう。
なお、『古事記』のある漫画等は作者の完全な創作が含まれる物があったので、原典を読んでいない方は読まない方が良いです。古代史の基礎知識が無い小説家が書いた酷い内容の古事記の翻訳本もありますが、著者のプロフィールを参考にして、なるべく歴史学や国文学の専門家が書いた本を選びましょう。(但し(2)は純粋に読み物として面白いので例外という事で)
また、入門者向けに書かれている学研の本(例えば『神道の本』)等はオカルト的要素が強く、内容が古い上に誤植やトンデモも多いので基礎的な知識が無い場合は避けるのが無難です。

記紀を読んだ事が無い方は、『日本書記』(4)から入ると難解だと思いますので、まずは『古事記』から御覧頂く事をお勧めいたします。(1)は索引付きで便利なうえ、口語訳で読みやすいのがお勧めです。
(2)は官能小説家が書いたらしいので、えろ解説主体ですが(笑)解かりやすいです。
(3)は古事記関連の本としては珍しく、書き下し文、現代語訳、本文が揃っており、索引付きです。「文庫として望みうる最高の内容をほこる」と自画自賛するだけあって、現在出版されている古事記の中では一番お勧めできます。但し、解説が簡潔な為、(1)や(9)と併せて読んだ方が理解し易いと思います。
(5)はアカイイトとアオイシロに関係ありそうな話が沢山出てきます。おおまかに理解したいなら記紀を読んだ後、まずは(5)からでしょうか?
(6)各時代毎に様々な鬼に関する史書、物語など紹介されています。
(7)は鬼研究で必ずといっていいほど参考文献に挙げられる書籍なので、要チェックです。
(8)葵先生の薀蓄みたいに薄緑やら吼丸やらの説明が豊富。
(9)アカイイトの丹塗矢説話、アオイシロでも出てきたヨモツヘグイなどが掲載されていました。記紀ぐらい読んだ事がある方や神話が得意な方向けです。二次創作をしたい方にはお勧めで、私も大分お世話になりました。
(10)アカイイトと関わりの深い古代豪族、葛城氏や鴨氏について触れられています。第七章の「神話・神社に隠された、葛城氏の痕跡」はアジスキタカヒコネや雄略朝の一言主の神話、『日本霊異記』で見られる役小角と一言主の説話等について解説しています。なお、古代史研究の書としては平林章二氏の代表作『蘇我氏の実像と葛城氏』(白水社)もお勧めです。
(11)「日本神話にあらわれた雷神と蛇神」「剣と蛇」の二つの論文がアカイイトとアオイシロと関わりが深いです。難解なので、(9)辺りの著書を読んだ事がある方にお勧めします。

・アカイイト

(1)『日本霊異記』 原田敏明 高田貢 訳 東洋文庫 97 平凡社☆
(2)『私の万葉集 四』 大岡信著 講談社現代新書
(3)『風土記』 吉野 裕・訳 東洋文庫145 平凡社
(4)『風土記 現代語訳付(上・下)』 中村啓信=監修・訳注 角川ソフィア文庫 ☆
(5)『蛇 日本の蛇信仰』 吉野裕子 講談社学術文庫 UP☆
(6)『竜蛇神と機織姫』 篠田知和基 人文書院 UP

アカイイトを理解するには(1)は必須でしょうか? 役行者、小子部の伝説があります。
(2)は若変水についての説明。万葉集ネタは少なかった気がしますが一応……
(3)は観月の民のモデルである大口真神について万葉集の内容も紹介されています。
(4)現代語訳・書き下し文・本文が載っており、下巻には索引が付いている為、お勧めです。脚注の内容はやや簡潔で(3)の方が充実しているので両方読まれる事を推奨します。
(5)は確実に麓川氏が参考にした著書と思われます。アカイイトプレー以前にたまたま読んでいた為、葛様の薀蓄をニヤニヤしながら聞けました(笑)
この本を読まずにアカイイトについて語るのはモグリと言って良いぐらいの内容でしょう。
(6)「丹塗り矢」「蛇聟」について日本神話や伝承と海外の神話との共通点、比較など。「機織姫」は羽藤柚明の趣味が何故機織りであるのかを考えると面白いです。

・アオイシロ

(1)『ケルトの神話』 井村君江 ちくま文庫☆
(2)『「ケルト神話」がわかる』 森瀬繚・静川龍宗[著] ソフトバンク文庫 若葉
(3)新釈『平家物語[下]』 松本章男 集英社☆
(4)『完訳 源平盛衰記・八(巻四十三~巻四十八)』 訳・石黒吉次郎 勉誠出版☆
(5)『宮田登 日本を語る 11 女の民俗学』吉川弘文館
(6)『謎解き日本神話 現代人のための神話の読み方』 松前健 大和書房 UP
(7)『日本史の謎と怪異』 桑田忠親 日本文芸社
(8)『椿説弓張月』(上・下) 原著・滝沢馬琴/挿画・葛飾北斎/訳・山田野理夫 教育社
(9)『全訳 椿説弓張月』 滝沢馬琴・作/丸屋おけ八/訳 言海書房
(10)『沖縄学事始め』 泉武 同成社 ☆

(1)(2)ケルト神話関連の書籍。(1)は一応物語りとして纏まっていますが、クロウクルウ(クロウクル・ワッハ)については触れられていないので、(2)あたりで補うべきでしょうか。もっと良い本はありそうですが取り敢えず……。
(3)(4)の「剣の巻」は必読。『平家物語』は底本によって内容が違うので注意が必要。
(5)濡れ女やら礒女やら。女の妖怪について。
(6)ニライカナイに関する説明があります。松前健氏は宗教学者としてとても著名な方のようで、多くの文献で松前氏の著作が参考にされています。
(7)アオイシロ関連で言えば、源為朝が琉球に渡った伝説や三種の神璽の行方、草薙剣の姿などについて簡単に纏められています。
(8)アオイシロの元になったシーンが極めて多く、特に曚雲や禍獣が登場する下巻は必読です。
(9)脚本風なので(8)よりも読みやすく、出版された日が近いので比較的手に入りやすいかもしれません。欠点としてはやや値が張る事と、葛飾北斎の絵が無い事でしょうか。
(10)喜屋武汀の話に登場するマータンコーの津高島の祭祀の説明があります。(引用されている丸山顕徳氏の説は鵜呑み出来ませんが)他にもアオイシロ―花影抄―のヤナムンや、アカイイトの変若水に関わるネフスキーの論文が紹介されており、お勧めです。

・まだまだ物足りん! という方向け(この手の分野で定番の本)

(1)『柳田國男全集 6 妖怪談義・一つ目小僧その他』 ちくま文庫
(2)『青銅の神の足跡』 谷川健一 集英社
(3)『十二支考(上・下)』 南方熊楠 岩波文庫
(4)『図説 金枝篇(上・下)』 J・G・フレーザー著/M・ダグラス監修/S・マーコック編集/吉岡晶子訳 講談社学術文庫
(5)『日本の神々』 松前健 中公新書
(6)『日本書紀(一)~(五)』 井上光貞・大野晋・坂本太郎・家永三郎 校注 岩波文庫

吉野裕子の著書のように直接のモチーフとしているとは言い難いですが、多少なりとも影響が垣間見える民俗学、神話学の定番的書籍を挙げてみました。なお、これらの書籍は以前にあげた書籍より難解なので、以前に挙げた書籍では物足りないぐらいの方にお勧めします。
(1)言わずと知れた定番。伝承の中にはアカイイトの設定を連想させるものもあります。また、アオイシロで葵先生がさらっと一つ目の生贄の儀式について語っています。
(2)(1)を批判する形で書かれた本。「もののけ姫」などファンタジーではよくモチーフにされており、「目一つの神の零落」は恐らくアオイシロにも影響を与えたものと思われます。
(3)「邪視」について載っています。南方熊楠は麓川氏のお気に入りらしいです。
(4)アオイシロの葵先生が話す「類感呪術」に関する説明があります。用語解説「流し雛」で書かれている古代ギリシアの風習についても金枝篇が出典です。聖樹と生贄の話があり、柳田國男など、多くの民俗学者に影響を与えたと言われています。
(5)これはアカイイトやアオイシロと直接関係なさそうですが、「V 日本神話を歴史とするために」は神話学を勉強する方法を述べられており、とても参考になります。二次創作をしたいという方は参考にして欲しいです。
(6)本文、訓読文、頭注、補注、校異等からなり、少々古いですが、日本古代史、日本思想史、神話・民俗学、建築遺跡など様々な学問領域から二十四人に上る研究者が製作に関わり、『日本書紀』の入手しやすい研究書としては最も内容が充実しています。但し、専門家向けの内容なので理解するには相当の知識が必要となります。


・お勧めサイト

(1)近代電子ライブラリー
(2)椙山女学園大学デジタルライブラリー
(3)古典研究サイト埋れ木 New!

(1)明治~昭和初期の著作権切れの書籍がPDFで閲覧可能。
(2)『椿説弓張月』の原本画像がPDFで公開されています。
(3)記紀や『万葉集』等、上代古典の研究サイト様です。


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